全日本女子バレーに学ぶ「女子」のモチベーション
一昨日までのオリンピック最終予選で見事オリンピック出場を決めた全日本女子バレー!おめでとう!ありがとう!
チームのスイッチを入れる。 カリスマじゃなくてもできる組織を変える55の戦略
この本を読むと、眞鍋監督の苦労分かるわ〜ってとても共感します。
少し前に話題になっていた女子の人間関係という本にも詳しく書かれていましたが、女子というのは本当にとても取り扱いが面倒な生き物です。
そんな女子をまとめ、モチベーションを維持させるためにまず大事になるのは
「女子の生態」を知ること。
女子チームをまとめる上でクリアしなければならない女子の生態を3つあげてみました。
- 共通の敵を作ることで団結する
- 妬み、嫉妬が激しい
- 感情で動く
1つずつ生態を暴き、眞鍋流解決策を紹介していきましょう。
女子の生態①「共通の敵を作ることで団結する」
これはもう説明するまでもなく、女子ってそういう生き物です。特に複数の女子に対し、トップに立つ男性なんていうのは格好の餌食になります。
中には、みんながまとまるなら…と、あえて自己犠牲の精神で悪役をかって出ているトップも珍しくないと思います。
ですが、その犠牲と引き換えに得られた団結は本当の絆でしょうか?
不満というマイナスな感情を共有することで保たれている関係は、敵を失った時にとても崩れやすいです。
目指すべきは、前向きな志を共通の認識として育んでいく関係性を作ることだと思います。
そんな関係性を作っていくためには「徐々に理解を得て信頼関係を築く」ことが重要だと眞鍋監督は言います。
男子は、自分の思いを熱く一方的に伝えるだけで士気が上がり、ついていきます!一緒に頑張りましょう!となるそうですが、
女子相手に同じことをしても、みんなの目がキラキラしない、むしろポカンとしている。
これが眞鍋監督が最初にぶち当たった壁でした。
そして経験の中で、女子には一人ひとりとの対話の時間が重要だと気付いたそうです。
女子の小さな変化にも敏感に反応し、見ているよ!ということをアピールし、じっくり時間をかけて関係を築いていくのです。
しかし、その一人ひとりとの対話には、次の女子の生態に注意する必要があります。
女子の生態②「妬み、嫉妬が激しい」
女子は相手に警戒心を抱いていると、自分から歩み寄ろうとしません(女子に限らずですかね)。
そのくせ相手を注意深く観察し、その人が自分以外の人とばかりコミュニケーションをとっていることが分かると面白くないと感じます。
自分に関心が向けられないと自信をなくし、非協力的になったり、反抗的な態度をとり、腐っていきます。
女子ってなんて面倒なんでしょう。
面倒な奴だと分かっていながら、自分も同じ立場であれば、同じ行動をとる可能性が十分にあるところが恐ろしいですよね。
そんな恐ろしい事態にならないよう、眞鍋監督は公平性をとても重視しています。
声をかける頻度や時間はできるだけ公平にし、声をかけるタイミングにも細心の注意を払うそうです。
ことが起こった直後に言う必要があることなのか、落ち着いた頃に声をかけたほうがいいのか。
それは内容や状況によっても違い、声をかける相手によってもそれぞれ違うと言います。
それだけ相手一人ひとりに気を配れている時点で十分すごいと思うのですが、女子のモチベーションを維持するにはそれでも足りないようです。
女子の生態③「感情で動く」
ベスト・パートナーになるために―男と女が知っておくべき「分かち愛」のルール 男は火星から、女は金星からやってきた (知的生きかた文庫)や
察しない男 説明しない女 男に通じる話し方 女に伝わる話し方など
に代表される男女の違いについて書かれた本では、男性は理論的で女性は情緒的だということがよく言われています。
いくら公平に扱っているつもりでも、女子は他者と自分の間に何かしらの感情を抱き、関係を複雑にしようとします。
私だけが注意されている。あの人だけが褒められている。など、感情的なものの見方をしてしまいがちです。
そんな時は個人の実力を数値やデータで可視化です。
眞鍋監督のデータバレーは有名ですが、試合中のデータや相手チームのデータはもちろん、毎日の練習中も常にデータを取り、練習中もそのつどデータを貼り出し、個人の課題を可視化できるようにしているそうです。
元キャプテンの竹下選手は当初、このようにデータが仲間に公表されるのをみんな嫌がっていたと言います。
しかし、数値やデータを通して自分を客観的に見ることで、だからあの人はこうだった、だから自分はこうなんだ。と、相手の自分への態度の意図や裏付けがだんだん見えるようになり、感情的な不平不満が減るのです。
女子の3つの生態、いかがでしたか?
なかなか厄介ぞろいで、しかも逃げられない現実です。
最後にもう1つ大事なことを。
チームの中には色々な部門があり、それぞれにトップがいると思います。バレーでいうと、戦略を練るコーチ、ブロックを指導するコーチ、体調管理をするコーチ、メンタルトレーナーなど、1つのチームを複数のトップがまとめています。
その各部門をまとめているトップに対して必要なことがあります。
- トップは統一性を持つこと
- トップの評価をおろそかにしないこと
- トップは学び続けること
次に、トップの評価をおろそかにしないこと。
最初にトップ同士の意見はまとまっているべきだと言いましたが、
トップ達は同志だから大丈夫だと、下のスタッフたちの心の動きばかりに目を向け、トップ達を放っておいてしまうと危険です。
トップ達も他のスタッフ同様に日頃の働きを評価し、感謝する気持ちを忘れずに伝えることはトップのモチベーションを維持する上で必要不可欠です。
最後に、トップは学び続けること。
眞鍋監督は、「トップの器量以上に下は育たない」と言います。
ですから、トップには広い見聞を持つことが求められます。
トップ自らが常に勉強を積み、向上心を示さないことには、下はついてきません。
チームのスイッチを入れる。 カリスマじゃなくてもできる組織を変える55の戦略では、全て女子バレーチームを基準に語られていますが、この内容は一般の働く女子達に適用できる話ばかりだと思います。
女子ばかりのチームをまとめられずに困っている方には学びの多い本だと思います。
ぜひ読んでみてください!
さらにこの本では、眞鍋監督が各コーチを信頼して分業制を確立している話やその責任を背負っているコーチ達の思いも書かれています。
コートの上で戦う選手だけでなく、それを支えるコーチ陣にも注目すると、試合がもっと楽しめると思います!
という話を、大会開幕前にしたかったですね。笑
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